第17回寺子屋サルーン「魅力が伝わる三つ折りパンフレットのつくり方」を開催しました(平成30年10月14日)

 10月14日(日)交流サルーンにて,第17回寺子屋サルーン「魅力が伝わる三つ折りパンフレットのつくり方」を開催しました。メインスピーカーは,大阪で「小さなNPOを応援するグラフィックデザイナー」として活動し,数々の広報物作成や全国での講演を行っている林田 全弘(はやしだ まさひろ)さんです。今回は,活動団体の紹介や活動内容の広報において今なお身近な三つ折りパンフレットについて,作成にあたり重要なポイントを学びました。



まず,パンフレットを作成するにあたって重要な3つのステップ「1.整理 2.発想 3.表現」についてのお話しです。
 1.整理のコツは,課題→目的→作戦→内容の順で紙に書き出すことです。内容を先に考えがちですが,伝えたい目的や状況によって内容は変化するため,まずはこの整理がポイントとなるそうです。この段階で活動メンバーとともに課題を洗い出し,特に問題となっている点を共有しながら作業を進めます。ここで出された課題をもとに,今回の目的を明らかにしていきます。例えば,「活動の内容が多岐にわたり,説明が難しい。」という課題から「簡潔に活動内容を説明できるようにしたい。」という目的がうまれます。このような目的を,3つ(1番重要な目的を1つとサブの目的を2つ)に絞ります。次に,この目的を達成するための策を考えます。パンフレットを使用するシチュエーションや,受け手に期待するアクションを具体的に想定し,適切な内容を決めていきます。



今回メインスピーカーを務めていただいた 林田 全弘さん


 2.発想のコツは,何をどのように配置するか,ラフスケッチで考えることです。この段階では,詳細な文章や絵は作らず,大まかな配置やデザインをラフにスケッチしていきます。一つに限らず沢山の案を出すことで,アイデアが湧き,結果として作成時間の短縮につながります。
 3.表現のコツは,話す順番でレイアウトすること,そして他者の写真や声で伝えることです。人に話すことを想定した場合,導入で多くを語りすぎると,聞き手は疲れてしまいます。パンフレットを読む場合も同様で,導入となる表紙や中面の始めには情報を詰め込まないことがポイントです。そして,他者の写真と声を載せることで,内容に説得力がうまれます。オンラインショップでのレビューや口コミが大きな力を持つのと同じく,顔写真や誰かの意見は,無機質なものではなく人の声として,受け手に届きます。そこに親しみがうまれ,読み手の興味をひくパンフレットになるそうです。



真剣に作業する参加者の皆さん


 これらの内容を踏まえつつ,林田さんに用意していただいたワークシートを使い,課題の洗い出しや目的の選定などの整理とラフスケッチ作りを行いました。段階に即して具体例が記載されたワークシートはとてもわかりやすく,シンプルなものからユニークなものまで,沢山の見本となるパンフレットをお持ちいただいたことで,皆さんスムーズに作業することができたようです。


  
熱心に質問したり,展示パンフレットを参考にする皆さん。パンフレットも様々です。


 今回,「活動を見直す機会になった」「具体的に改善できて今後の活動に役立った」等,すぐに活動へ活かすことができるというお声が多く挙がりました。また林田さんの講演に参加したいとのご意見もあり,我々も非常に充実した講座になったと感じています。ご参加いただいた皆さま,そして大変有意義なお話しをしてくださった林田さん,本当にありがとうございました。

 次回の寺子屋サルーンは,来年2月16日(土)「人の集め方」について,ハンズオン埼玉の西川さんをお呼びして開催する予定です。皆さま,お誘い合わせの上,ぜひご参加ください。