令和3年5月24日(月)、茨城県三の丸庁舎において、「令和3年度(第52回)茨城県生活学校連絡会総会」が開催され、茨城県内の各生活学校などから約30名が参加しました。
総会では、令和2年度の事業報告や決算報告、今年度の事業計画、予算の説明が行われたほか、茨城県生活学校連絡会の活動の努力目標の一つである「食をテーマにした実践活動」の推進に向け、原 範子 氏(JAなめがたしおさい 女性部長)を講師に、「生産者から見える食品ロス(廃棄食材)について」講演が行われました。
講演では、生産者の視点から食品ロスを捉え、なぜ食べられる食材が廃棄されてしまうのか、また、SDGsの目標の1つである「つくる責任 つかう責任」から、農業を営む者に今後求められる社会的役割や、現在どのような取り組みをおこなっているのか、そして、食品ロスを減らしていくためには、生産者だけでなく消費者である私たちの日々の心がけや、一体となり取り組んでいくことの大切さをお話しいただきました。
今回の講演を受け、茨城県生活学校連絡会の福島副会長は、「『見切り品』を率先して購入したり、買い物に行くときは必要な量を事前に確認して『食べきり・使い切り』を意識したり、余ったものは分けあうことが大切なのだと改めて実感した。そして、今後もそういった活動を通じて『“もったいない”は、恥ずかしいことではない』ということを広げていくことが生活学校の役目であり、次の世代につなげていってもらいたい」と話し、総会を締めくくりました。
➤「食品ロス」とは
「食品ロス」とは、本来食べられるにもかかわらず捨てられている食品のことで、現在、日本における1年間の食品ロスは、私たちの食生活から排出される『家庭形食品ロス』と、私たちの食生活を支える食品関連事業者(食品製造業、卸売業、小売業、外食産業)から排出される『事業系食品ロス』で、約600万トンにのぼります。
参考:農林水産省「食品ロスとは」https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html
参考:環境省「我が国の食品廃棄物等及び食品ロスの発生量の推移値(平成30年度)の公表について」http://www.env.go.jp/press/109519.html
➤『SDGs持続可能な開発目標』とは
『SDGs(Sustainable Development Goalsの略)持続可能な開発目標』とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組まれています。
参考:外務省「Japan SDGs Action Platform」https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html